everlasting love~幾星霜の果て
だけど、記憶がまったくない君にとって、俺が率直に伝える思いはマイナス要素でしかない。
「蜂谷……」
「大嫌いなの。嫌いで嫌いでしかたないの」
とうとう蜂谷は泣き出してしまった。
「――ごめん」
ゆっくりと蜂谷の右手を解放する。
蜂谷は涙を零しながら日誌と自分のバッグを抱え、いつものように俺を睨んだ。
「……あたしには磯辺くんっていう彼氏がいるの。あんただって女には不自由していないでしょう? もうあたしに構わないで」