everlasting love~幾星霜の果て
蜂谷にも倉田くらいの愛嬌があればいいのに。
切実にそう思う。
やがてクラスの連中が次第に帰っていき、ようやく蜂谷と2人きりの時間がやって来た。
磯辺が迎えに来るのを待つ蜂谷は、今日の授業で出された課題を黙々と解いている。
そんな蜂谷の後ろ姿を、俺は頬杖ついてじっと見つめていた。
「……さっさと帰ったら?」
背中で俺の気配を感じたのか、蜂谷はこちらを振り返りもせずに冷たい口調で言う。
「1人じゃ心細いだろ?」
「……あんたがいると迷惑なんですけど」