everlasting love~幾星霜の果て


しとしとと降る小雨を避けるように渡り廊下を小走りで走り抜ければ、1年生の教室がある南校舎へと入る。


すぐ目の前にある階段を2回上れば、そこはまだ新しい制服に身を包む1年生のテリトリー。



幼い顔立ちの男子に、化粧っ気のない女子。

校則どおりに着こなした制服。

俺たち2年や、3年のように校則なんか丸っきり無視している生徒はごく稀にしかいない。

だけど、来年の今ごろには半数以上の1年生が“脱皮”するんだろう。




「……おまえさぁ、もうちょっとこうワクワクしろよ」




子どもみたいなセリフを平気で慶太が言ったのは、1年C組の教室に差し掛かったときだった。




「ワクワクっておまえ……、わけも分からず無理やり連れてこられて、そんな気分じゃねぇし」




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