everlasting love~幾星霜の果て
理想のタイプが高い、か。
残念ながら俺には“理想のタイプ”なんてものは存在しない。
ただ、慶太の理想のタイプは知っている。
巨乳であることが必須条件!
……なんて言えるはずがない。
「……あっ、たぶんアレだ」
慶太の視線の先を辿ると、2~3人の女子が驚いた顔をしてこちらを見ていた。
その中の1人、違う制服を着ている女子だけがきょとんとした顔をしている。
「転校してきた子だよね?」
彼女のそばにいくなり、慶太はそう訊く。
興味のない俺は、廊下の窓から見えるどんよりとした空をぼんやりと眺めていた。