オルゴール
「たっだいまー」
「早く着替えてっ急いでっ」



なぜか用意された新品のワンピースを着て、金髪の頭に黒スプレーをかけられまるで別人になった。





着いた場所は高そうなレストラン。




「きたきた!金沢さん!」

ユズの名字を呼ばれて振り向くと、パパより少し老けたおじさんと、ユズのお兄ちゃんくらいの男の人が座ってた。





「どうもどうも!遅れてすみませんね!」

パパが親しげにおじさんと話している。







「うちの会社のお得意さんなんだよ」


パパは小さい会社だけど一応社長さん。
でもユズまでついていくようなことは今まで無かった。






「初めましてユズさん」

気付いたらお兄ちゃんと同い年くらいの男の人が自己紹介してた。



宮越コウタ。21歳。






言っちゃえばお見合いのようだった。







「パパ!ユズには彼氏いるんだから!」

「わかってるって、話しするだけだから」










じゃあなんで連絡先交換してんだろう。
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