喧嘩屋土門
悠然と向き直る雲竜。

その眼は、いまだ泣き叫ぶ向日葵へと向けられる。

「さぁ来い娘。もうてめぇは誰も守ってくれねぇぜ?」

「っ…」

一瞬にして表情が強張る。

身を硬くする向日葵。

「そんなおっかねぇ顔しても無駄だ」

雲竜はベロリと舌なめずりする。

「愛しい男に初めてをやれなくて残念だったな…まぁ最初は俺のデカイので女の悦びを教えてやるからよぉ…」

ヌッと伸びてくる雲竜の手。

向日葵は身を竦めて瞳を閉じる。

そのドサクサに紛れて。

「はおぅっ!」

雲竜が呻く。

その股間にめり込むのは、土門の膝蹴り。

「何が『デカイの』でぇ…どこについてるかわかりゃしねぇやな…」

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