喧嘩屋土門
などという雲竜の言い分など聞く耳持たず。

「おっらぁっ!」

土門の右拳が雲竜の前歯を数本へし折った!

続く左拳が雲竜の右の米神を強打!

刹那、雲竜の意識が寸断され、目の前の景色がグニャリと歪んで見えた。

まるで捻じ曲げたように、ドロドロになって映る光景。

土門の痛烈な打撃によって脳味噌が揺さぶられる。

脳震盪。

こんな状態では喧嘩どころか、立っている事すら儘ならない。

それでも。

「相撲じゃてめぇの勝ちでも…」

助走をつけ、高く跳躍して。

「喧嘩じゃ俺の大金星でぇっ!!」

土門の飛び蹴りが、雲竜の巨体を吹き飛ばした!

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