カワラナイデ。

好きな人




次の日も伊織と遊ぶ約束をしていたため、私はいつもよりも早起きをした。


約束の時間までに、身だしなみを整える。

別に化粧とかはしてないけど、髪の毛を整えたりとか。



そうしている間に約束の時間が来て、玄関からインターホンの音が聞こえた。


きっと伊織だ。



私は駆け足で玄関へと向かう。

ドアを開けると、伊織がいた。

「よっ!」


そう言う伊織の片手には、ダンボールが2つ。


「ありがとう」


そう呟きながら、靴をはく。


外に出て、伊織の持っているダンボールを受け取ろうとしたけど、


「ダメ。女がこんな荷物持つなよ」


そう言って、持たせてくれなかった。


昨日も全部、持ってもらったのに…。



「ありがとう、伊織…」

頑固で、優しい、幼なじみ。




伊織が幼なじみで良かったよ。

< 39 / 54 >

この作品をシェア

pagetop