カワラナイデ。
好きな人
次の日も伊織と遊ぶ約束をしていたため、私はいつもよりも早起きをした。
約束の時間までに、身だしなみを整える。
別に化粧とかはしてないけど、髪の毛を整えたりとか。
そうしている間に約束の時間が来て、玄関からインターホンの音が聞こえた。
きっと伊織だ。
私は駆け足で玄関へと向かう。
ドアを開けると、伊織がいた。
「よっ!」
そう言う伊織の片手には、ダンボールが2つ。
「ありがとう」
そう呟きながら、靴をはく。
外に出て、伊織の持っているダンボールを受け取ろうとしたけど、
「ダメ。女がこんな荷物持つなよ」
そう言って、持たせてくれなかった。
昨日も全部、持ってもらったのに…。
「ありがとう、伊織…」
頑固で、優しい、幼なじみ。
伊織が幼なじみで良かったよ。