白い翼と…甘い香り

「泣かなくて、いいよ。
そんでも、間違ってるとしても
俺は、幸せだし」

「だから
間違ってないんだもん

そう思いたいんだもん…」



頭を抱えるように
抱き締めながらその手で

子供をあやすようにソッと
頭を撫でてくれる。

ヨシヨシ…って何度も
優しい手の平で撫でながら


「わかったよ」って
少しだけ照れたみたいに
目を伏せて笑った。



チラッと私を見て

「それでも、今の
リカが好きだから…」って

和也の肩にもたれた
私のオデコに頬を寄せて

ソッとクチビルが触れるような
キスをした。






必要だからと

今の俺に
今のリカが必要だからと

最初にそう言ってくれた。



だから、今の状況だからこそ
出会えたんだと納得しよう。


誰にも
認められなくても

2人が同じ事を
想っていられたら
それでいい。




それで

いいんだね…



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