白い翼と…甘い香り

和也は私を、否定したことが
1度も無い。

あと何日後かに告げる
サヨナラの言葉に

和也は何と、言うだろう。

その時でも
「リカが決めたことなら
いいよ…」って

優しい顔で、言うのかな?


きっと、責められた方が
楽になれるね…

嫌われてしまえば、早く
諦められるかも知れない。

「んじゃ、終わりだね」
って突き放してくれれば

終われるかも、知れない。


和也が
自分を責めたりしないような
そんな終わり方が

私に、出来るだろうか。


全部リカが悪いんだって
思ってくれたらいいのに…


私は、和也の優しい顔を
曇らせてしまうのが

1番、苦しい事なんだね。

それが1番大切だったから
絶対になくしたくないと
思ってた物だから…



でもきっと、和也も同じように
想っていてくれるんだ。

自分を悪者にしてでも
私の気持ちを軽くしようと
してくれるだろう。

きっと、何より大事なのは
「リカの笑顔だよ」
って、言うんだよね…

考えてることが、分かる。

私をどう思っているか
見えてくる。


そのくらい
お互いが相手を想い
自分より大切だと想い

何よりも守りたい物だと
想ってしまうほど

絡み合った気持ちを…

どうすれば元通りに
ほどいてしまえるのだろう。

何もなかった時のように
消してしまえるのだろうか?

それでも…
それでも絶対に

出会ったことには
後悔しない。

アナタを好きになったことが
私の、宝物…

それは迷いのない
本心なんだよ?

分かって

貰えるかな…


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