白い翼と…甘い香り
「リカは、優しいんだ。
俺の事を想ってるリカは
暖かくて優しいんだ。
でも、弱虫だよ?
最初から何にも
変わってないんだ…
俺はリカを
変えられなかった?」
「……?」
何を言ってるのか
良く分からなくて
私はゆっくりと顔を上げた。
私の目の前にある和也の顔は
少し悲しそうで寂しそうで
でも、今までに見た
どんな人よりもキレイだった。
「ん~、でも
少しは変わったかな。
こんな話をしても
目を反らさなくなった。
誰かを想うと
強くなれんだよ?
泣いたら自分のウソが
通じなくなるって
平気な顔を
しようとしてたリカは
俺を想って
強くなったんだよ。
……違う?」
分からない…
ねぇ…
和也の言ってる強さは
どこにあるの?