白い翼と…甘い香り
「リカ?
今、俺に、帰って来てって
言ったじゃん…
違うだろ?
帰ってくんのは
リカの方だろ?」
「そんなの…
ねぇ、もうそんな事は
言わないでよ…」
「言うよ。
言わなきゃ、伝わんねぇ
言葉を抑え込んで後悔すんの
俺はイヤなんだよっ!
なっ…
だから、帰ってこい」
聞いてしまったら
重荷になると
そう思っていた言葉を
和也が口にする。
その言葉を
私が聞いても良いのかどうか
それさえ分からなかった。
だけど心の中で
1つ炎が灯るみたいに…
熱くなったのは
何でだろう…