白い翼と…甘い香り

だから
誰にも言った事のない

押し殺した想いが
心から溢れ出した。



「私が…

私がドライフルーツを
嫌いな事なんか
あの人はどうでもいいのよっ

どうしてそれを
そんなアッサリと
和也が聞くのよ…

そんな事
聞かれた事なんかないっ

私の事なんか
聞こうとしないのよ?

コーヒーなんて
苦くて渋くなきゃ
ダメだって思ってる。

それ以外を
受け入れようとしない。

寂しいと思っても
寄り添いたいと思っても

それすら面倒な事だって
思ってるのよ?

私は
必要じゃない…

ただ、言う事を聞けば
いいだけなんて
人形みたいだよ。

私と話したいとか
私の事を知りたいとか

言われた事なんか
1度だってないっ

誰も
言ってくれないんだよ?

私は、いつも
1人なんだもん。

そんな言葉
聞いたこと無い…」




どうして和也に
こんなメチャクチャな事を
叫んでるんだろう?

そう思うのに
止まらなかった。


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