白い翼と…甘い香り

和也のことを
思い出さない日は無くて…


でも、私は

気持ちを抑え込むことが
苦手ではなかった。


叶わないことは

願わない…


そんな事に、慣れていた。





和也の望む私の姿
私が望んでいる自分の姿

何かを見つけなければ
アメリカへ来た意味が無いと
知っていたのに

そんな簡単には変われないし

環境の変化で
自分を誤魔化しながら

変わるきっかけを
見失っていた。



逢いたい


早く、逢いたい…




そう思っても

逢えないことに
慣れちゃうんだ。


近くにいれば温もりを感じて
言葉をもらって

抱き締められればそれを
無くしたくないと願う。


もっと欲しい

たくさん欲しい

いつも感じていたいと望んで

頑張って手に入れようとする。


だけど、近くに無いと


無いことに慣れてしまう…


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