白い翼と…甘い香り
心の中には…
ぽっかりと穴が開いたような
空洞があって
でもその大きな穴は
自分では埋められなくて
穴が開いたままの自分を
そのまま受け入れなければ
その穴に
全部が吸い込まれて
「自分」が無くなってしまう…
そんな風に思っちゃうくらい
“虚しい”という感情は
威力を持っていた。
だから、見ないように
目を伏せた。
考えないように
耳を、塞いだ。
心を麻痺させるのは
簡単なこと。
叫び出さないで
唇を噛むのは
慣れたこと…
愛おしいと思う気持ちに
蓋をした。
何に対して
頑張ればいいのか
私がどちらへ
進めばいいのか
小さなお守りを
ギュッと握り締めて考えて
ちゃんと結論が
出たときに
その蓋を
開けようと思っていた。