白い翼と…甘い香り

パーティーの当日は朝から
用意したドレスやバックを
美容院まで運び

一旦は家に戻り
仕事から帰ってきて着替える
主人のタキシードを準備しておく。

昼からはエステに行き
ついでにネイルも整えて貰い
その足で美容院へ向かった。

メイクも髪型もプロが仕上げて
くれるから楽だったけど

何のためにこんなに
キレイにしてるのか

パーティーなんか
どうでもいいのに…
なんて思ったりもする。


自分が選んだ行動ではなく
仕方ない
行かなきゃならない

そんな義務のような行動が
無意味だって知っていた。


主人のために愛想を
振りまくような挨拶や

いつもニコニコ
してなきゃいけなかったり

そんな事に
気を使ってばかりいる自分が

何だか少し
可哀想に思えたりもする。





捨てても良い物は

コレだって
分かってた。


分かっていて
きっかけを掴めず




毎日が

意味もなく

過ぎていく…


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