白い翼と…甘い香り

このお守りに
詰まった気持ちは

私を支えている。


いつか、
帰らなければならない
私の居場所があると
分からせてくれる。

思い出さないようにしながら
そばに居ない事に慣れながら

それでも
私を支えているのは
このお守りだった。


握り締めると
あの日の言葉が
本当にウソではなかったと

そんな確信できる気持ちが
湧いてくるから勇気を貰えた。


急がなくていい

ゆっくりでいいから…


だから
笑えるリカで帰ってこいと

そう言った和也の気持ちが
染み込んでいたから

私は1個づつ
自分の気持ちに向き合って
片付けて行こうと思っていた。


空港まで
コレを持って来てくれた

和也の気持ちに
向き合うには

中途半端な気持ちで
帰れない。


だから
毎日何度も

お守りを握り締めて
気持ちを確認する。


自分の気持ちも
和也の気持ちも

何にも変わらないと
分かっていたから


同じように握り締めてる

和也の姿も

見える気がした。


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