白い翼と…甘い香り

まだ、お日様は高い位置で
明るい時間だったけど

和也を引っ張って
ベットに連れて行った。


私からキスをして
私が和也の服を脱がせた。


私の方から
抱き締めて
あげたかったから…



私の寝室の
私のベット。

そこへ和也が入ったのは
初めてだった。

和也が言ってた
「リカの世界」

俺は、そっち側には行けないと
俺は、壊せないと…
迎えに行ってあげられないと…

そう言っていた、私の世界

私の方からドアを開けて
開放するんだよね?

自分が抜け出すのではなく
和也にもこっち側へ
来てもらうんだよね?


それが、自分で
つかみ取るという事。

自分の世界を
幸せに変えるという事。

誰かに、貰うんじゃない…

自分で選び、掴み取る
幸せ…




いま、私の部屋で
和也の香りが漂っている。

こうやってまた1個づつ
近づいて行くんだね。



寄り添ってくれた気持ちは
あまりにも強くて

私たちはきっと本当に
少しづつ少しづつ
大事な事を見極めて

遠回りをしながら近づいて
本当に必要なモノを手に入れた


捨てる勇気や
後ろを見ないことや

前に進むことを
教えてくれたね。


だから今

和也を抱き締める事が

出来る…


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