白い翼と…甘い香り
握り締めていた手をほどいて
その手が両方の頬を挟んで
クチビルは甘い
誘いの言葉を囁く。
「もっと、知りたい。
もっともっと
近付きたい」
うん…と
私がうなづくよりも早く
和也の腕が
強く私を抱き締める。
答えなくても私の答えは
知っていたみたい。
気持ちが通じれば
目を見れば分かるんだね。
お互い、何が欲しいか
何を求めているか
言わなくても分かり合えた。
そんなの
出会いからの時間が短くても
昨日までは知らなかった人でも
本当は
関係ないんだね。
だから
抱き締めるのと同時に
もう待ち切れないと言うように
キスをする。
何度も
何度も
いくらクチビルを重ねても
まだ足りない気がして
何度も繰り返される
甘いキス。
それでも、足りない。
だから、もっともっと
私を知って…
和也を感じさせてって
そんな気持ちでキスをする。