白い翼と…甘い香り

「マニュアル通りって言ったの
ホントは
マニュアルなんて無いよね。

最低限の事だけ
そういう意味で言ったの。

少しキスして
少し胸を触って
何となくソコも触って
それで入れるのよ。

自分がイケば終わり
そんなのしかしたことない。

だから自分が
分からないだけなの。

どうすれば良いのか
分からないの…

私の話は、それで全部だよ…」



言葉を飾る事もなく
素直に話した。

少し恥ずかしいから何となく
早口になって慌てて喋ってる
そんな感じだったけど

和也はちゃんと
聞いてくれてた。



「分かった
そういう意味だったんだ?」

「隠してる事なんか、無いよ」

「んなの、思ってねぇよ」


さっきから
話してる間もずっと

両手は、和也の左手に
掴まれたままだった。

私の両手を押さえ付けた姿勢で
和也の顔は目の前で

空いてる手は
私の腰を撫でていた。



「けど、んなの…
抱きたいって思う女に
やる事じゃねぇよ」

耳元でつぶやくように
そんな声が聞こえた。



「なぁ、リカ?
俺、こうやって裸で
抱き合ってるだけで
ドキドキしてんだよ?

すっげぇ
抱きたいって思うんだ。

そんな遊んでる訳じゃねぇし
女の人だって、それぞれ
感じる場所とか違うじゃん?

だから、どうしたら
リカのこと喜ばせられるか
必死に考えてんだよ?」


「そうなの…?」


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