白い翼と…甘い香り

食材を、自分の部屋から
取ってきた私に

和也は「手伝う」と
言って聞かなくて
結局は2人で台所に立つ。

私は一応、主婦だから。
ハンバーグなんて簡単。


それなのに
小さな事でも褒めてくれる
感心してくれる

言葉が途切れないように
話し続けてくれる

私を、想ってくれている。




サラダの
野菜を刻んでいるとき

和也は
フライパンの見張りをする。

私が
スープを作っているとき

和也は
野菜をお皿に盛りつける。


目を見て、笑いながら
ただ料理を作っているのが

こんなに楽しいなんて
思った事が無かったんだよ。

出来上がりを見ても
「美味しそう、腹減った~」
って

単純だけど素直な言葉で
褒めてくれる。



もちろん

とてもいい笑顔で。




< 86 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop