天神学園大聖夜祭
わかってる。

よくわかっているのだ。

龍太郎の事は、小夜が一番理解しているつもりだ。

同じクラスでさえないが、龍太郎のクラスメイトよりも、小夜は龍太郎をよく見ているつもりだ。

だが…。

(龍太郎君は私と一緒にいても、私の事は見てないんだよね…きっと強くなる為の稽古の相手程度でしかないんだよね…)

もしかしたら女の子としてさえ見ていないのかもしれない。

悔しいやら情けないやら。

そんな事を思ってジワリと涙を浮かべたその時。

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