天神学園大聖夜祭
その様子を。

(許すまじっっっっっっ!!!!!)

人影に隠れて、物陰に隠れて。

月姫はキリキリと歯軋りしながら見つめていた。

(小夜ちゃんが龍太郎の方に傾いたから、これで兄上は私のものだって安心してたのに、まさかあんな強敵がいたとは!芽々先輩…あの愛され体質の彼女が兄上に言い寄ってきてたなんて…でも流石だわ芽々先輩…兄上の粋でイナセっぷりを見抜くなんて…モテ系女子はやっぱり違うわね…)

とはいえ、このまま指を咥えて見ているだけでは、愛しの兄上が取られてしまう。

しかし芽々は小夜のような武道家ではない。

いざ尋常に勝負というにはハンデがあり過ぎて、流石に月姫も気がひける。

ならば!

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