天神学園大聖夜祭
「まぁいいや」

芽々を下がらせ、手にした木刀を片手で構え。

宜虎は月姫と対峙する。

「しばらくおめぇとは剣を交えてねぇからな…久方ぶりに相対するのも悪くねぇ…」

「参ります、兄上!」

一足飛びに。

月姫は宜虎の間合いを侵略した!

両手で柄を握り締め、引きつけた木刀を。

「藤原式一刀流『群蜂』!」

無数の刺突として繰り出す!

残像すら見える連続刺突を、片手持ちの木刀で捌く宜虎。

その間隙を縫って。

「っ!!」

月姫の剣先を跳ね上げ。

「くっ!」

返す刀を袈裟掛けに振り下ろす!

攻防一致の斬撃。

月姫は咄嗟に後ろに飛んで宜虎の一撃を回避する。

「ほぅ…藤原式一刀流『飛燕』をかわすかよ」

ニィッ…と、薄笑みを浮かべる宜虎。

やはり強い。

剣の腕では、兄には遠く及ばぬか。

月姫は歯噛みする。

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