天神学園大聖夜祭
「『火鍋Evolution!熱くなれ!土御門スペシャル』ってネーミングは駄目?」

可愛らしく小首を傾げる夕。

否定するのが申し訳ないほどの可愛らしさだ。

その可愛らしさで。

「じゃあさ」

夕は溶岩をなみなみと器によそい、秋雨に差し出した。

「秋雨君が食べてみて、この料理の名前決めて♪」

(ぬ…)

秋雨の顔に大量の汗が流れ落ちる。

(ぬかしおる…)

何という人体実験。

この溶岩を秋雨の体内に流し込めというのか。

可愛い顔して夕は相当なマッドサイエンティストらしい。

だが、男の娘とはいえ夕のキュートさには敵わず。

意を決して、秋雨はその溶岩を一口食べる。

「~~~~~~~っっ!!」

途端に口内を走る真紅の衝撃!

言うなればビッグバン。

口の中でセントへレンズ大噴火というキャッチコピーはどうだろうか?

かなりセンセーショナルなテイストが、秋雨の口から食道、胃、そして腸へと全力疾走した。

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