天神学園大聖夜祭
生徒達の様々な思惑と憶測が飛び交う中、12月24日夕方。

「ぉおぉぉおおぉおおっ!」

龍太郎が感嘆の声を上げる。

天神学園体育館には、数百人の生徒、教師、関係者が集まっていた。

この人数が思い思いの料理、飲み物、お菓子、ケーキを持ち寄ったのだ。

想像以上の豪華なパーティーになっていた。

和洋折衷、豪勢な料理の数々。

料理上手な女子生徒や、裕福な家庭の出身の生徒などが相当にバックアップしていると思われる。

そんな中。

「本来このパーティーは私達生徒会が催した訳ではないのですけど…」

月が壇上に立った。

「一応私がこの学園の生徒会長ですから、乾杯の音頭を取らせていただく事になりました。生徒の皆さん、並びに教員の方々、この一年本当にお疲れ様でした。思えばこの一年は転校生や新入生の騒動に始まり、本当に数々の…」

(生徒会長、話なっげぇ…)

ジュースの入ったグラス片手に内心辟易する龍太郎に。

「丹下君」

読心術の使える月は、ピンポイントで龍太郎を指差した。

「三学期から校舎内の全てのトイレ掃除」

「まじぇっ!?」

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