キミだけをずっと②



テキストを机に広げて勉強を始めた


凌もバックから一冊の本を出して読みはじめた



少し時間が経ち、集中力が切れはじめた頃



「ねぇ」



シャーペンを握っていた手を止めて凌の方を見る


凌は読んでいた本から視線を外さない


私を友達に例えて凌に聞いてみることに



「友達が私に相談してきたんだけど、彼氏意外の男の人といたら…やっぱり彼氏は嫌だよね」


「当たり前だろ」



はぁ…とため息をつく私



「好意がないとしても?」


「さぁな。それは人それぞれだしな」



凌にサラッと言われ、気を落としていた


本を見ていた凌の視線が私に移る



「大樹から見ると、俺が嫌な存在になるってこと」



ふとした言葉に色んな意味が詰まった


意味深発言



私はあの凌の冷艶な眼差しから逃げられずにいた






< 107 / 259 >

この作品をシェア

pagetop