キミだけをずっと②
「誤解しないでよね、ただ聞いてみただけなんだから!」
オドオドしていた私をよそに
凌はコーヒーを一杯飲みながら、腕時計を見てリュックのチャックを開けた
「そろそろバイトの時間だ」
「今日は何時までなの?」
「夜11時まで。お前はどうする?」
「私は残って勉強する」
凌は本をリュックの中に入れて、コーヒーカップを右手に持って
「じゃあまた」
私は手を振り、凌は私の席から去って行った
窓から店を出ていく凌の後ろ姿を見届けていた
シャーペンを持ち直して、テキストのページをめくっていたら
前の席に誰かがやって来た
正面を向くと、そこには…
「久しぶり、愛美!」
「璃沙♪どうしたの?」
ニコッと笑っている璃沙がいた