キミだけをずっと②
噂は日に日に広まりつつあった
愛美は周りの目を気にしていた
”そんなに俺が嫌なのか“って
呆れるばかりだ
クラス委員の手伝いを愛美に手伝って貰い
ノートの山を半分ずつ持って教務室へと運んでいた
隣で愛美と廊下を歩いていると
周りにいた人から、何かしら言っている声が微かに耳に入る
ふと愛美に振り返り、立ち止まった
「いいたい奴には言わせとけ。そのうち忘れる」
愛美は小さく頷く
「そうだね。気にしてないから大丈夫!」
「馬鹿」
「馬鹿言うな〜!」
愛美は肩で俺の体を押して、思わずよろける
笑っているのもつかの間…
上を見上げると、上の階で大樹が廊下を歩いているのに気付いた