キミだけをずっと②
「じゃあ紗貴は彼氏いるの?」
紗貴はまた私の方に向き直し、落ち込むように
「それがさ〜、二年間も彼氏いないの〜」
紗貴は悔しそうに口を曲げながら頭を下げた
バス停にいる人達が私と紗貴の行動に何かと見てくる目線に私は気付き
「すみません…」
と小さく呟いた
すると携帯から音が鳴っていた
ピロリロリン♪
「愛美、携帯!」
「あぁ、彼氏から」
ゴメンと小さな声で紗貴に言って大樹からの電話に出た
「もしもし、今どこにいる?」
「今は大学前のバス停にいるけど」
「じゃあ近いな…」
キョロキョロと周りを紗貴と見渡していると
校門から走ってくる大樹を見つけた
まだ携帯は繋がったままだったので、ピッと携帯のボタンを押した