キミだけをずっと②



俺は大樹に力強く言い放つ



「本気じゃなかったのかよ!何度もお前は敵を追い払って乗り越えて来たんだろ?今度のお前は何だ。逃げてるだけなんじゃないのか?」



大樹も俺に睨み返す


いつの間にか俺は大樹の肩を押した



「今の俺のまま好きでいられたら、どうしてもダメなんだ」


「愛美はいつもお前しか見ていなかった。お前は愛美を裏切るのか?」



下を向いていた大樹は俺の目を見る


舌打ちをして



「見損なったぜ、大樹」



そう言い残し、その場を去った



俺達の言い争いに気付き、教室からチラチラ見られていた


そんなことはお構い無し



大樹は敵が出来ると逃げてしまう奴なのか?


いや、違うはずだ










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