キミだけをずっと②
いつもの大樹らしくないと思うようになったのも、この頃からだった気がする
俺がこの二人の問題に首をつっむ訳にはいかない
むしろ、めんどくさい
従兄弟である大樹には手を貸さずに、自分達で解決しなければいけないと
あれから愛美は大樹と気まずくなっている
廊下をすれ違ったり、食堂で会ったりすると
目を合わせずに去ってしまう愛美を遠くから俺は見ていた
「ちょっと、凌くん!」
愛美を追い掛けようとしていた重盛紗貴が立ち止まり、俺に話しかけた
「何だ」
「大樹くんと従兄弟同士なんでしょ!何とかしてよ!」
「何で俺が…」
勘弁してくれよ〜
横を向き舌打ちをする