キミだけをずっと②
綾乃先輩は、それからも熱く語っていた
「私も最近失恋したのよ!」
「先輩がですか?」
「そうよ!そこで新入部員の歓迎も兼ねて、みんなで飲みに行かない?」
突然の誘いに戸惑う私
歓迎会は三日後らしいんだけど
何故か行く気になれずにいた
教室に戻って自分の席に座り
両腕をついて考えていた
「何悩んでんのよ!」
紗貴が私の机の前に歩み寄る
「部活の先輩から飲み会に誘われたの。行くべき?行かないべき?」
悩んでいる私に、紗貴は笑顔で私の腕を掴む
「行けばいいじゃない!こんな機会、めったにないし。新しい恋だって見つけられるじゃない?」
「そうかな…」
浮かない顔で紗貴に返事をする