キミだけをずっと②



結局、私は同じバド部で同級生の友達数人で歓迎会に行くことにした


会場となった居酒屋は、既に先輩達だけでも盛り上がっているようだった



「愛美ちゃん、こっちこっち!」



綾乃先輩に誘導されて、ふかふかみたいな三人掛けの椅子に座る


未成年の私は、お酒には一切触れなかった



椅子に座って友人達と話していると


先輩の男子生徒が前の席を埋めた



「愛美ちゃんってさ、彼氏と別れたらしいね。もったいね〜よな!」



一人の先輩が隣に座っている男子生徒に声を掛ける



「いいんです。たまにはフリーっていうのも」



先輩は笑っていたけど、私は笑うことが出来なかった



「愛美ちゃんの冷え切った心を俺が温めてやろうか?」



お酒が入っているせいで絡みが凄い


テーブルから前のめりになり、私の腕を掴んだ



私は先輩の腕を外そうと必死になっていた








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