キミだけをずっと②



思わず目を反らして、また綾乃先輩を見た



「そんな事は絶対にないです!相手はあの凌ですよ…?」



また後ろを振り向き凌を見た


遠くを見ていた凌は私に視線を移し、また目が合う



さっきから気になってしょうがないよ…


綾乃先輩からの言葉で、妙に凌を意識してしまう


すっと目線を反らして、席に戻った




カラン カラ〜ン♪


「いらっしゃいませ!」



店員さんの挨拶でお客さんが店内に入ってくるのが分かった


何かモサモサしだした先輩達が口々に言う



「あれ、うちのバスケ部だよな」

「本当だ、あいつらも歓迎会か?」



ふと出入口を振り向くと


次々に店内に入ってくる学生がいる中に


大樹の姿があった



「大樹…」







< 137 / 259 >

この作品をシェア

pagetop