キミだけをずっと②
思わず目を反らして、また綾乃先輩を見た
「そんな事は絶対にないです!相手はあの凌ですよ…?」
また後ろを振り向き凌を見た
遠くを見ていた凌は私に視線を移し、また目が合う
さっきから気になってしょうがないよ…
綾乃先輩からの言葉で、妙に凌を意識してしまう
すっと目線を反らして、席に戻った
カラン カラ〜ン♪
「いらっしゃいませ!」
店員さんの挨拶でお客さんが店内に入ってくるのが分かった
何かモサモサしだした先輩達が口々に言う
「あれ、うちのバスケ部だよな」
「本当だ、あいつらも歓迎会か?」
ふと出入口を振り向くと
次々に店内に入ってくる学生がいる中に
大樹の姿があった
「大樹…」