キミだけをずっと②



凌がボソッと俺に言ったのだ



「愛美も来てるよ、ここに」



俺はバド部の席を見ながら呟いた



「そうなのか…」



凌は俺の反応を伺いながら



「じゃあな」



トコトコと歩いて自分の席に戻っていった



「どいつもこいつも、なんなんだよ…」



俺はどうすればいいんだよ


ずっとあの二人がいるところを黙って見てろってか?


でも俺からは愛美を振り向かせることなんて出来っこない



臆病者で尚且つ、最低な男だな…








< 143 / 259 >

この作品をシェア

pagetop