キミだけをずっと②
凌がボソッと俺に言ったのだ
「愛美も来てるよ、ここに」
俺はバド部の席を見ながら呟いた
「そうなのか…」
凌は俺の反応を伺いながら
「じゃあな」
トコトコと歩いて自分の席に戻っていった
「どいつもこいつも、なんなんだよ…」
俺はどうすればいいんだよ
ずっとあの二人がいるところを黙って見てろってか?
でも俺からは愛美を振り向かせることなんて出来っこない
臆病者で尚且つ、最低な男だな…