キミだけをずっと②
〜愛美Side〜
私がトイレから出てくると、何やらバスケ部の席がざわついていた
よそ見をしていると、前から誰かにぶつかってしまった
「ごめんなさい…って凌じゃん」
「大丈夫か?」
凌はふとバスケ部の席を眺める
私の耳元に顔を近付いてきた凌はコソっと言った
「さっき大樹と話してきたけど…」
大樹という言葉を聞いた途端、私は人差し指を凌の口に突き付けた
「その言葉は禁句よ!覚えといて!」
凌は目の前に突き付けられた私の手を掃う
「本当にそれでいいのかよ…」
凌は私を見下ろした目で見る
目のやり場に困った私はバスケ部の席にいる大樹を見た
大樹はビールジョッキを片手に一気飲みをしている姿を目の辺りにした