キミだけをずっと②
大樹の腕を肩にかけた
「お先に失礼します」
「大丈夫?君一人で…」
「はい。では」
私は必死で大樹を運んだ
私と大樹を見たバスケ部の人達は、取り残された感があった
「いいよな、佐野は。あんなしっかりした彼女がいてさ」
立ち止まっていた凌がバスケ部の席の前を歩きながら
「あいつは大樹の元カノだよ」
そう言い残し走って通り過ぎた
「俺らの知らないところで何かあったのか?」
バスケ部とバド部が隣の席同士で目が合う
凌は走って居酒屋を出ると、私と大樹がタクシーに乗って帰っていく姿を見た