キミだけをずっと②



翌日、学校へ行きいつも座っている窓側の端っこの席に座った



「どいてどいて〜!」



集まって話している人達を払い避けて、一人の女の子が私の前の席に座った



「おはよう!」


「おはよう紗貴、今日も元気だね」


「うん、元気よ!」



紗貴は笑顔で挨拶を交わすと、バックから消しゴムを取り出した



「消しゴムありがとう、助かった〜」


「わざわざよかったのに」



受けとった消しゴムは私が紗貴に渡した半分に割った消しゴムなんかより


ずっと可愛いピンクと白の兎の顔の消しゴムだった



「ありがとう♪」



消しゴムをギュッと握ったまま、大切にバックのポケットへと閉まった







< 20 / 259 >

この作品をシェア

pagetop