キミだけをずっと②



電話をかけるとすぐに愛美が出てくれた



「どうしたの?」


「今、大樹と一緒か?」


「大樹?いや…いないけど。何かあったの?」


「それがさ、家に帰ってないらしい」


「えっ、そうなの?」



愛美は今バイトが終わったばかりで、今から俺の家に来るらしい



それにしても大樹の奴


どこに行ったんだ?




あれから大樹自ら電話をかけてはこない


何考えてんだよ!




俺は玄関のドアを開けて外へ出た


12月の冷たい風が皮膚に伝わり、鳥肌になる



案の定、家の傍にある公園を覗いたが


大樹の姿はなかった…










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