キミだけをずっと②





【 佐野 大樹 】



俺は目を疑った


受信ボタンを押して、携帯を耳に近付けた瞬間に



プープープー



受信が切れてしまった




「誰からだったの?」



愛美は俺の顔を覗いた



「…大樹からだった、でも切られた」



愛美は溜め息をついていた



ふと前に視線を向けると…



「なぁ、あれ!」



俺は愛美の肩を叩いた



「何?」



愛美は俺の視線を追っていた



目の前から、キャリーバックを片手に


手に持っているバックを肩に掛け


俺達の方に歩いてくる一人の男がいた











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