キミだけをずっと②




〜 大樹・凌 side 〜


愛美が夜中に歩いているのを見つけて車で送った後、俺は家で凌の帰りを待ちながら先に風呂に入っていた



俺が風呂から上がり、服を着て髪をタオルで拭いていたところだった



「ただいま」



玄関から凌の声がした


「おかえり、遅かったな」



俺はいつもより低い声で凌に向かって言った


凌は真っ先に自分の部屋へ入っていった



「凌、お前あの女にあっただろ!」


「あぁそうだよ」


「何で会ったんだよ、愛美を置いてまで・・・」


「しょうがねーだろ」



凌は席を立ち、俺の目をじっと見た

 

「あの女って言い方はやめろよ」



そこでキレんのかよ、と思う俺



「もう会わないんじゃなかったのか?親にバレたらヤバイこと、自分でも分かってんだろうな?」


「分かってるよ、俺はもう子供じゃないんだよ!」



こんなに気を荒くする凌は初めて見た気がした














< 250 / 259 >

この作品をシェア

pagetop