キミだけをずっと②
「ねぇ、どういうことなの?」
私に背を向ける大樹にTシャツの裾を掴んだ
「あの女の人のこと知ってるの?誰なの?」
大樹は私の方に振る返り、右手に持っていた写真をそっと取っていった
「話すと長くなるけど、凌の初恋の人なんだよ。確か凌の親の会社の人だった」
「え?」
「俺も親戚の噂で少し聞いたことがあったんだ。でも俺は実際に会ったことはないから、確信が持てなかったんだよ」
凌の初恋の人・・・
歳は結構離れてるみたいだったし
しかも女子アナみたいに綺麗な人だった
凌の元カノだったら、ハードル高すぎるよ
私と比べられたら、子供みたいじゃない!
私は凌の初恋の人は絶対に超えられないと思った
初恋相手はきっと
凌のことを知り尽くしてると思う
私なんか、ゴミ箱の屑よ・・・