キミだけをずっと②



その場に立ち止まったまま、凌は私を置いて教室へ入ってしまった



ふっと廊下の窓の外を見ると


隣の棟にいる大樹が沢山の人に囲まれながら廊下を歩く姿が見えた




複雑な気持ちのまま、次の講義を受けていた



『大樹とは無理だ、やめとけ』



隣の席に座っている人から言われた言葉


私と大樹の事全く知らないのに無関心な言葉を…



凌の方を向くと、真剣に授業を受けていた


はぁ…


凌の第一印象は最悪で憂鬱な気分だ


無愛想だし、そっけない




ポケットから携帯を出して授業中ながらも、人目を気にしつつメールを打ちはじめた


気付いてくれるか、分からないけど


どうしても今、伝えておきたかった







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