キミだけをずっと②
「頑張れよ」
大樹の低い声が車内で響いた
私は大樹に笑顔を見せ、車から出た
大樹の車を手を振りながら見送ると
ふっと息を吐いて、松崎書店の裏口へ向かった
バイトに入る前の事務所では
Tシャツにスキニーのズボンに緑のエプロンに着替え
髪はポニーテールに束ねて
よしっ!っと両手を拳にして気合いを入れた
「今日も頑張るぞ!」
店内へと入っていった
「おはようございます」
「おはよう、今日はいつもと同じで本の整理をお願い」
バイトの先輩から指示を受けて、荷物を積んだ荷台を押しはじめた