キミだけをずっと②
蜜柑、じゃがいも、トマトなど
食材ばかりが山の様に入っていた
紗貴が私の部屋に入って来て、段ボールを見るやいなや
「うわ!こんなに沢山…」
困った顔で私を見ていた
思わず苦笑いをした私は、じゃがいもを両手に一つずつ持って
「これでちょっと晩御飯でも作っちゃおうかな?」
机の上に置かれた、大学の図書室で借りた料理の本を脇に挟んで台所へ立った
心配そうに私の背後で見守る紗貴に
「紗貴はリビングでお笑いでも見てて!」
「はーい」と返事をして去っていく紗貴をよそに
包丁とフライパンを準備した