キミだけをずっと②
私は重ねて置かれた本を一冊手の平に置いた
「凌ってさ、難しいこと色々知ってるし。
頭がいいのは、きっと今まで沢山の本を読んでたからなのかな…」
自分の手に置かれた本のページをペラッとめくった
凌は私の方を振り向いた
凌が私の後ろ姿を見る視線には全く気付かずに
一ページずつ本のページを開く
一人で教室へ戻ると、バックに荷物を詰めていたところ
凌も教室へ入ってきた
リュックを背負うと、教卓の前を通りながら
「早く帰るぞ」
そう私に言って教室を出ていく
「ちょっと待ってよ!」
バックを肩にかけて、走って凌を追いかけた
凌に追いつくと、隣に並んで階段を降りているところだった