キミだけをずっと②
隣を歩いている凌を見上げる
凌は私に振り向き、目線を反らすように前を見て歩いていた
「そうだ…」
凌はバックのポケットから何かを出そうとしていた
手に持っているのは…
「あげる」
「これ…」
凌から渡されたのは、いちごミルクのジュースだった
「この前、仕事手伝ってくれたお礼ってことで」
凌って私の知らないところで見てたんだ…
私がこのジュースを好んで食べていた事も
一瞬笑顔だった凌の顔は、いつもの怖い顔に戻る
「何にやけてんだよ!勘違いすんな。これはあんたが元気がないからあげただけだ」
「分かってるわよ。そんなに怒らなくたって…」
ありがとう…
直接言葉では伝える勇気はないけど
凌の気持ちは嬉しいよ