幸せ探し
「颯太、顔あげてよ」
それでも颯太は顔を上げない
「あのね、私がまた戻ってきたのは
謝るためと報告なんだ」
「報告?」
颯太のかわりに舞花が
聞いた
「私、あっちの高校では
友達も作らないつもりだったんだ
だけど、どんなに私が
きついこと言っても
笑わなくても
そばにいてくれた人がいたんだ」
舞花は柔らかく笑ってくれた
「そしたら、自然と笑えた
あの人たちみんな、私に
笑えって言うの・・・」
話しながら涙が伝う