幕末に来た少女〜
第四話♯部屋決め
「燐さんの部屋を
決めなきゃですよね」
屯所で暮らすとなれば
当然燐の部屋が必要だ。
しかも、
平隊士達には当分の間
見つかってはならない。
「今空いてる部屋あったか?」
土方が近藤に聞いた。
「どぉだったかな?
他の隊士達も居るからな……」
困ったなぁと
年上三人は
考え込み始めた。
「相部屋というのはどぉです?」
何を馬鹿なことをと
その場に居た者達は
思っただろう。
「お前なぁ、
男と相部屋ってのは
まずいだろ……」
〈確かに未来じゃあるまいし……〉
「そぉいうこと言うなら、
土方さんの部屋でどぉですか?」
〈沖田さん、
何考えてるのよ!!〉
「何でそぉなるんだよ」
〈うん、
土方さんが正しい〉
「私がいい方法を見つけました」
沖田と土方が
言い争ってた間も
山南は考えていたらしい。
「あくまでも、
一つの案としてなんだけどね」
山南の考えは、
燐と誰かを相部屋に
するのではなくて
今いる隊士達の誰かが
相部屋になり、
燐を一人部屋に
するというものだった。
「山南さん、
それは流石に皆さんに悪いですよ」
〈なんて言いながら、
少しホッとしてる〉
「ですがやはり、
女性が男と相部屋なんて
まずいと思います」
〈二人共、私の心配して
くれてるんだよね……
優しいなぁ〉
「燐が悪いなんて
思わなくていいんじゃないか」
今の今まで口を挟まなかった
斎藤が言った。
「斎藤さん……」
つい敬語っぽくなりがちである。
「一でいい」
口数の少ない斎藤は
それだけ言うと
また黙ってしまった。
「分かった、一君って呼ぶね」
燐のその言葉に斎藤は
ただ頷くだけだった。
「そぉですよ、貴女が
悪いなんて思わなくていいんです」
〈やっぱり、皆
優しいなぁ〉
「ありがとうございます」
〈今日何度目の
お礼の言葉だろう?〉
「問題は誰と誰が
相部屋するかですね……」
「そぉだな……」
〈山南さんと土方さんが
私の為に考えてくれてる〉
「なぁ燐」
ボーと土方達二人を
眺めていたら
平助が話し掛けて来た。
「何? 藤堂さん」
「もぉ、平助でいいってば」
さん付けが
癖になってるらしい。
「あっ、ごめん……つい」
慌てて平助に謝った。
「大丈夫だ」
〈はぁ〜皆優しいのに
死んじゃうなんて嫌だなぁ〉
そんなことを思った燐。
「ところで、
山崎さん達は何時まで
そこに居るんですか?」
天井に向かって話しかけた。
「ぇ!? 山崎さん達居るの!?」
「うん、視線を感じたから」
お前すげぇなと
原田が感心した様に言った。
「そこから
降りて来てくれませんか?」
「まぁ、
気付かれてるんやったら
しゃーないな」
天井から
見事に着地した山崎。
しかし、島田は
降りて来てくれなかった。
「島田はん、
どぉしたんやろか?」
山崎が島田に問い掛けるが
一向に降りて来る
気配はない。
「島田の奴、
本当にどぉしたんだ?」
眉間にシワを寄せながら
土方が言う。
「燐に見抜かれて
落ち込んでるのかもよ?」
と新八が言った。
「島田はん、燐は
特別なんやから
そないに
落ち込まなくてもええかと思うで」
「山崎さんは、
私の話し
信じてくれるんですか?」
「"烝"でええよ」
いつの間にか、
山崎までも燐と
仲良くなっている。
「ぉぃ、
いい加減降りてこい」
土方に言われ、
しぶしぶ降りて来た
島田であった。
「改めて、守山燐です
烝君、島田さん
これから宜しく
お願いしますね」
「こっちこそ宜しく」
〈島田さんは
返事してくれないか……〉
「はい」
「敬語はなしや」
「ぁはは、分かった
てか平助、ごめん!!
何か言おうとしてたよね?」
〈すっかり忘れてた〉
「ぅん、燐の家族が
心配してるんじゃ
ないかと思ってさ」
「あぁ、それね……」
燐は言葉を濁した。
「何時か話すから
それまで
待っててくれる?」
「分かった」
「だから、今は
そいつの部屋
決めてた途中だろ」
〈土方さんは本当
ツッコミ役が合ってるよね〉
「そぉでしたね」
結果から言えば、
沖田と斎藤が同室になり
斎藤が使ってた部屋を
燐が使うことになった。
決めなきゃですよね」
屯所で暮らすとなれば
当然燐の部屋が必要だ。
しかも、
平隊士達には当分の間
見つかってはならない。
「今空いてる部屋あったか?」
土方が近藤に聞いた。
「どぉだったかな?
他の隊士達も居るからな……」
困ったなぁと
年上三人は
考え込み始めた。
「相部屋というのはどぉです?」
何を馬鹿なことをと
その場に居た者達は
思っただろう。
「お前なぁ、
男と相部屋ってのは
まずいだろ……」
〈確かに未来じゃあるまいし……〉
「そぉいうこと言うなら、
土方さんの部屋でどぉですか?」
〈沖田さん、
何考えてるのよ!!〉
「何でそぉなるんだよ」
〈うん、
土方さんが正しい〉
「私がいい方法を見つけました」
沖田と土方が
言い争ってた間も
山南は考えていたらしい。
「あくまでも、
一つの案としてなんだけどね」
山南の考えは、
燐と誰かを相部屋に
するのではなくて
今いる隊士達の誰かが
相部屋になり、
燐を一人部屋に
するというものだった。
「山南さん、
それは流石に皆さんに悪いですよ」
〈なんて言いながら、
少しホッとしてる〉
「ですがやはり、
女性が男と相部屋なんて
まずいと思います」
〈二人共、私の心配して
くれてるんだよね……
優しいなぁ〉
「燐が悪いなんて
思わなくていいんじゃないか」
今の今まで口を挟まなかった
斎藤が言った。
「斎藤さん……」
つい敬語っぽくなりがちである。
「一でいい」
口数の少ない斎藤は
それだけ言うと
また黙ってしまった。
「分かった、一君って呼ぶね」
燐のその言葉に斎藤は
ただ頷くだけだった。
「そぉですよ、貴女が
悪いなんて思わなくていいんです」
〈やっぱり、皆
優しいなぁ〉
「ありがとうございます」
〈今日何度目の
お礼の言葉だろう?〉
「問題は誰と誰が
相部屋するかですね……」
「そぉだな……」
〈山南さんと土方さんが
私の為に考えてくれてる〉
「なぁ燐」
ボーと土方達二人を
眺めていたら
平助が話し掛けて来た。
「何? 藤堂さん」
「もぉ、平助でいいってば」
さん付けが
癖になってるらしい。
「あっ、ごめん……つい」
慌てて平助に謝った。
「大丈夫だ」
〈はぁ〜皆優しいのに
死んじゃうなんて嫌だなぁ〉
そんなことを思った燐。
「ところで、
山崎さん達は何時まで
そこに居るんですか?」
天井に向かって話しかけた。
「ぇ!? 山崎さん達居るの!?」
「うん、視線を感じたから」
お前すげぇなと
原田が感心した様に言った。
「そこから
降りて来てくれませんか?」
「まぁ、
気付かれてるんやったら
しゃーないな」
天井から
見事に着地した山崎。
しかし、島田は
降りて来てくれなかった。
「島田はん、
どぉしたんやろか?」
山崎が島田に問い掛けるが
一向に降りて来る
気配はない。
「島田の奴、
本当にどぉしたんだ?」
眉間にシワを寄せながら
土方が言う。
「燐に見抜かれて
落ち込んでるのかもよ?」
と新八が言った。
「島田はん、燐は
特別なんやから
そないに
落ち込まなくてもええかと思うで」
「山崎さんは、
私の話し
信じてくれるんですか?」
「"烝"でええよ」
いつの間にか、
山崎までも燐と
仲良くなっている。
「ぉぃ、
いい加減降りてこい」
土方に言われ、
しぶしぶ降りて来た
島田であった。
「改めて、守山燐です
烝君、島田さん
これから宜しく
お願いしますね」
「こっちこそ宜しく」
〈島田さんは
返事してくれないか……〉
「はい」
「敬語はなしや」
「ぁはは、分かった
てか平助、ごめん!!
何か言おうとしてたよね?」
〈すっかり忘れてた〉
「ぅん、燐の家族が
心配してるんじゃ
ないかと思ってさ」
「あぁ、それね……」
燐は言葉を濁した。
「何時か話すから
それまで
待っててくれる?」
「分かった」
「だから、今は
そいつの部屋
決めてた途中だろ」
〈土方さんは本当
ツッコミ役が合ってるよね〉
「そぉでしたね」
結果から言えば、
沖田と斎藤が同室になり
斎藤が使ってた部屋を
燐が使うことになった。